冬コミ新刊のはなし2と3

どうも。
浮月です。

本当にすみません更新してなくて(白目
この間に色々とあったのですがもはやツイッタしかやってないという有様…。

ツイッタしかやってないとか論外だと言っていた昔の自分ゴメンな(真面目に

そしてすっかり冬の作品の音楽のライナーノーツ、2曲目以降をやっていないことに気付きました。
今更ですね。しかしここ最近更新してないのも酷いものなのですが……。
申し訳ないです。。。

というわけで冬コミ短編集に乗せた2つめと3つめの話、及びその対応曲のあとがき的な話を一気にします。

2話・2曲目「星の海であなたと」のはなし

pixivで載せた「星の海であなたと」を少しだけ手直しした話です。
pixivでも書いてありますが、haruka nakamuraの「Orion」という曲からイメージを受けて作った話です。
星の海という言葉や作中で真姫ちゃんが見る夢の雰囲気とかは、当時見ていた『放課後のプレアデス』やこの曲から生まれたものです。
なんというか、この曲自体が夜空という海に浮かぶゴンドラに揺られているようなイメージと言いますか。
あるいは満天の星空を、誰もいない場所で見上げるイメージ。夜、涼しい風が体を撫でて、虫と風の音以外聞こえないような世界。
小説はそんな話をイメージして書きました。うみまきが一学年上なのは、さすがにラ!作中の一年二年時代は行くのは無理だろうw ということで。
とりわけ真姫ちゃんの夢の場面はそれこそ先述したとおり「Orion」からイメージを受けた部分ですから無茶苦茶好きなんですけど何も言及されてないので少しさびしい。流石にアレか……。

音楽を作るときのアプローチとしては、1曲目のような描かれていない場面を音楽に落とした、という感じではなくこの物語自体の雰囲気を少しお洒落、というか、娯楽的?な音楽として落とすのをイメージしてみました。
ネタ元が音楽なのでどうしても引っ張られてしまって全然うまくいかなかく、引っ張り続けるとまずいなと思って方向転換をしてみました。
ほいでこのエッセンスだけは外したくない…! と思ったリズムパートをなんちゃって真似でまず作ってみたり。
リズムパート自体ちゃんとつくることってあまりなくて不安だったのですが、出来たものに土台のピアノを入れて見たらいい感じの土台セットな感じに。
それにメロディとか入れて見たらそれっぽい! すげえ! それっぽいやつだ!! と一人感動したり(馬鹿
思えば何と言いますか、雰囲気曲・物語曲ばっか作ってきたのでこういう類(伝わってほしいのですが)の曲は作ったことが無かったので変に感動してしまって。
後は夢の中のイメージで和な音や波音を入れてみたり、和な音の繰り返すメロディーがアレなのに気付いてくれた人はいたのでしょうか……。

個人的には大好きな曲になったのですが、難しかったのがミキシング。
あんまりクリアすぎるのはイメージじゃないと思いながらも妙にこもる音になってしまったので、まだまだ勉強が足りないなぁと思いながらも自分の中での精一杯でした……。

多分リマスターとか出すなら出る曲ですね…。でもめっちゃ好きな曲なのです。

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3話・3曲目「二人の傘」「1.1」のはなし
 元々新しい作品を書くにあたって何を書こうと考えていた時、前作『祈りの詩を奏でよう』で少しだけ触れた「傘の話」を入れようというのは考えていました。
 ただ、あんまり密接に絡んでいると前作を読んでいないと分からない、っていう可能性もあるのかなぁとか考えてしまったので、基本的な出来事「傘を買う」というものだけ残して『祈りの詩―』へ完全に続く、という書き方を意識しないで書きました。
 なので整合性も取れてないですし、世界線は違うんだろうなぁと。単純に合わせようとすると書けなかった。というのもあるのでしょうが。

 傘の話も最初は傘がこうもり傘になってしまった程度で済ませるつもりだったのですが、もう少し酷くした方がいいんじゃないのだろうかという悪魔のささやきが聞こえてしまい、あそこまでボロボロにさせてしまいました。ちっちゃい頃に買ってもらった真姫ちゃんの傘と真姫ちゃんゴメンねって何度も何度も心の中で謝りながら書きました。
 そんなこと言いながら、結構しっくり来る感じで書けたのが何だかなぁwという感じでもあるのですが、上手く話が乗ったのが伝わったのか、思いのほかこの話が好きと仰って下さる方がいらっしゃって嬉しい限りです。
 こういう文体とか内容の方が書きやすいのでしょうか。ううむ。

 海未と真姫が傘を買ったルートは自分が実際に行ったルートだったりします。
 なので、二人が傘を買ったショップは実在しますし、自分もそこの場所で傘を買ったりしました。「銀座 傘」で検索すると出てきます。
 まぁ、自分が買った傘は海未の色というよりも絵里先輩の色に近いブルーでしたが。
 買った後でまさか秋葉原に傘専門店なんて無いよな? って調べてみたらあって絶句しましたが何だかんだで銀座でよかったんだと思います。秋葉原だとちょっとニュアンス違いそうですし(言い訳

 海未を通じて少し素直になる真姫の雰囲気、そしてそこから少し気になる様子が書けたらなぁ、あったらいいなぁ、というのが書けてよかったです。
 そしてこの話を読んだ後に、改めて表紙を見ていただけたらとても嬉しいです。海色の折り畳み傘。
 描いて下さった黒河さん、本当にありがとうございます。

 そして音楽、「1.1」ですが、作るときのアプローチは、さっき言ってたことの掌返しみたいな部分はありますが今回の話の後に繋がる考えも出来る『祈りの詩―』の後の雰囲気をイメージしました。
 そして、同時に自分の中にあるうみまきの一面をイメージして作ってみました。
 時系列的に言うと『祈りの詩―』⇒「二人の傘」⇒「1.1」と「今作の表紙」という感じでしょうか。

 自分の中ではうみまきってあまりベタベタくっつくという感じではなく、かといってずっと離れているわけでもない距離感があります。
 それは相棒とも違う、親友、というのともまた似ていて違う。どこか良い言葉があればいいのですが上手く出てこない関係で。
 そこに「在る」。そこに「居る」ことがただ愛しい。そう言えばいいのでしょうか。
 まぁ、この言葉も時間が経てば変わるかもしれませんが、そんな、表面的に激しいわけではないけれど、それこそあの表紙に描かれているように半径55センチメートルの傘の中で、イヤホンをお互いつけていて繋がっているような、そんな静かでありながらも何人たりとも侵害できない関係と言いますか。
 そんな雰囲気をこめたつもりです。
 曲自体はピアノメインで、アプローチからもあるように前作を少し意識しました。
 雨の音、祈りのコード、後半で呼応するかのように聞こえる冒頭のフレーズ、広い場所ではなくて、傘一つ分の音楽。
「1.1」は幾つかの意味をこめています。
 半径55センチメートルは、言い換えれば直径1.1メートル。
 二人の誕生日の距離も、まぁ概算ですが約1.1ヶ月分。
 1人と1人という、距離感。
 そういった意味を込めつつ、世界線は違うかもしれませんが、前作の続きとして、そして今作の表紙へと繋がる曲として、うみまきの関係性や存在を少しでも表現できて皆さんの中で何か感じていただけたら、そう思います。

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