どうも。
浮月 いのりです。
夏コミ新譜『それでもわたしはあなたと共に』の曲紹介。
いよいよ最後の曲になりました。
長く続きましたが読んで下さってる方は居るのでしょうか……。
最後の曲なので長いです。そんな11曲目です。
―この音楽を知っているのはわたしとあなただけ―
・・・
最後の曲はどうしよう。と考えた時、ふと浮かんだのは歌を作ろう。でした。
やっぱり物語のエンディングはエンディング曲があってだろう、と。
とりわけ小説ではμ’sが歌うシーンで終わるわけですから。真姫視点とは言えど物語としては同じなのだから普通に考えたら歌う曲歌ってなんぼだろう、と。
しかし問題が2点。
自分自身歌を作ったことが無く、ましてやこのアルバムはインストのアルバムと決めていたのでどうしようということ。そもそも歌ってくださる人知らないですし。
そしてもう1点は作るとしてどういう歌にするか。という点。
具体的には、うみまきをイメージした曲にするか。それとも作中でμ’sが歌う曲とするか。
普通に考えると後者なのですが、うみまきの話だからこそうみまきの曲をエンディングに添えたいというのもあり。
じゃあうみまきのイメージ曲を教会で歌えばいいじゃん、と思っても二人は物語にあるチャリティー的なイベントの曲でそんな私的な曲作らないよなぁ、とも。
色々と悩んだ末、インストも含めどうするかと考えた結果
・イメージとしてはうみまき
・でもあの場でμ’sが歌ってもギリギリいけそうな歌詞にする(今見返すとそんなの戯言だった)
・インストCDというのを守ってインスト曲にする。
・場面としては小説内「音楽が生まれる時」と「祈りの詩を奏でよう」の間、海未と真姫が改めて二人で教会に行った際に真姫がこんな感じにしたいと弾いた曲。
「二人だけの秘密」としてみんなに披露する前にあの教会の聖堂で海未だけに披露する。
だから between you and me ver.(二人だけの秘密)なんて言葉を使ったわけです。
もちろん作中でも真姫はピアノを弾くわけですが、最後は皆歌っていますからverとしては別ということで……。
そうすればインストでなんとかなるし……。と思ったのですが、いずれにしても歌にしないといけないといけないわけで。
取り掛かったはいいものの、曲から作ればいいのか歌詞から作ればいいのかわからず問答。
なんとか出来たと思ってもいまいちだったりしてメロディが出来たものを捨てたこともありました……。
ほいで歌詞ですよ。歌詞。
作ってみて分かったこと。畑亜貴氏はやっぱり凄い。
初めて作る補正を含めても全く浮かばない。どう書けばいいのかが分からない。
曲だけでいいじゃんとも思ったんですが、もうここまで来ると書いてちゃんとした歌としてもできるようにしないとという謎のプレッシャー。
迫る締め切り。まだ出来てない曲も数曲あり、この後にはウルトラ苦手なミックスとマスタリングという恐ろしい作業があるというのに。
書いてはこれは違う。こうじゃない。こういうのではない。と消し。書いては消し。曲のほうも同様。
お、これってまさしく今回の物語で二人が悩んでいるソレではないか!! なんてことをついに思ってしまいながらも悩みに悩み。
ううううううううううううううんんんんんん!!! と気分転換にラブライブの劇場版を観まして(2回目)
エンディング曲「僕たちはひとつの光」を聴いたときにふっと歌詞が浮かびました。
「さぁ」から始まるパート、つまりサビの部分でした。
さぁ想いを抱いて口にしよう
行く先は暖かい光待つ未来
言葉と音が道を照らす
忘れないで
私は君の手を握ってるから
ここまで完璧ではないですが、それでも8割くらいは、それまでに考えていた言葉「言葉と音(海未と真姫が大事にしているもの)が道を照らす」とかも組み合わさって浮かんだんです。
同時に「ああ、これでいいんだ」という妙な開き直りというか、一時的に自信のような何かが自分の背中を押してくれた感じがして。
その流れで音楽もすっと出てきて。一発目の音は海未が好きだと思った「アングレカムの花束」のコード、自分の中での祈りのコードであるEsus4/Aから始めよう、とか。
海未があの音から初めて欲しい、的な(そしてEsus4/Aの意味を知っているのは海未と真姫の二人だけ。というのも個人的にはポイントです)話があったら面白いなぁ、とか。
キーボードに向かって弾いてみたらもちろんルートとメロディくらいしか弾けないのですが大枠は出来て。
そこからは根気の詰作業で一つ一つ合うコードを手探りで探しながら見つけては弾いてみて調整してみて。
歌詞は出来たサビの歌詞から広げていって、二番の歌詞が出てこねー!! ってなったりすることはありました。
『てさぐれ!』OPの「Stand Up!!!」2番じゃねえかよ! って。いえまぁちゃんと考えましたが。
それでうわーこれ例えばμ’sが歌ったとして歌えるキーなのかな、とか(最初のメロディーが全部おじゃんになったのはむやみやたらに高いキーのメロディでこのあたりがすごく不安になったから)
出来た歌詞とメロディのリズムが合わなくてメロディを変えてみたり、あるいは言葉を変えてみたり。
Cメロが終わった後の大サビに行く前のコードが全然かみ合わなくて白目になりながらmasaki kawasakiさんに相談したらばっちしなコードでやってくれたのでまた白目剥きました。
そしてアウトロを作り終え、ある程度整え終わった後の自分の感想。
「うわぁ、歌作るって難しい」
誰ですか歌のほうが簡単って言った方は。って思いながらうみまきの凄さを改めて実感しました。あの二人(あと衣装作ることり)は人間じゃないよ。
歌って作るの難しい。そんな簡単じゃない。作って分かる。
だからもっとラブライブ!の劇中でもうみまきが曲作りに苦労する場面入れるべきですよ。
あんなポンポン出てこないですって。ユメノトビラくらいですよ本当に。
曲が出来ないことに悩みどうするか言い合ったり喧嘩したりっていうストーリーとかをですね音楽もメインなんですからもっとうみまきを
閑話休題
そうしてなんとか出来た曲は、真姫と海未だけしか知らない、まだ詩という「祈り」を込める前の歌として収録される運びとなりました。
ここまで言ってあれですが、インレイ。もう分かってる方は分かってると思いますがあれが歌詞です。
最初はインレイまでデザインする時間が無くて完全に真っ白なのも有りだろう、と思っていたのですが歌詞を作ったんだから入れたいのもまた事実で。
一度ジャケット関係の印刷をサンプル発注して送ってもらい、暫くした後に「こっちでお願いします!」ってインレイに歌詞入れてお願いしました…(ぉ
もちろん歌えるようにメロディは作ってありますので、曲を聴きながら脳内で二人がこれから生み出される新しい歌に心を躍らせながら歌う姿を想像したり、この歌詞はこのキャラが歌ってるんじゃないかなーなんて姿を想像して聴いて頂ければと思います。
本当のことを言うと、これちゃんと編曲して歌にしたいのですが、それはいつになるんだろうなぁ……w